予算委員会においての石破自民党議員による質問を観た。ベテラン議員らしく原稿を読むこともなくの少し長いのが難点だが理路整然と鋭い意見を述べる姿勢は大変優れていると思った。それに対する首相の答えは生彩に欠いていた。相手の挑発に乗らない防備かもしれないが、惜しまれるところであった。石破氏の主張はよくわかった。しかし私は賛成できなかった。なぜなら防衛に関する考え方にとても危険なものがあるからである。憲法の前文を持ち出してそこに表現されている高邁な理想を非現実的と価値を認めないのは政治家としての思想の貧弱さを表明していることだと気づいて欲しいと感じた。そこには『日本国民は,恒久の平和を念願し,人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって,平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した。』とあるのであって、この立場を捨てることは近隣諸国にいつも「疑心暗鬼」の壁を築いて接することで争いの種をまくことに等しい。軍備を放棄した九条の削除を願う石破氏の論法は,自衛隊の海外派兵に武器を携行して戦闘に参加して死者を出すことに踏み切ることを意味している。さらに沖縄の米国海兵隊にかえて自衛隊による日本海兵隊を創設して自主防衛体制を作れと提言した。これは東日本大震災と原発の爆発で生み出された巨大な瓦礫に更に瓦礫を加えても気にとめない精神の瓦礫を観る思いがする。
こうした一連の憲法に違反する発言について野田首相は一言も答えず、反論もしなかった。これは同意しているからであろうと思うと。実に危ういリーダーであると思わざるをえない。」
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